5号室に住む

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悶々としていた受験生時代。
私のささやかな楽しみと言えば、帰り道に古本屋でマンガ(単行本)を立ち読みすること。


そこで気に入ったものは、お小遣貯めて全巻まとめ買いしたりしてました。


当時買ったマンガで、唯一手元に残っているのが、高橋留美子作、「めぞん一刻」です。
これにはハマりました。今も抜けきっていません。
大学生になったら、こんな楽しいアパートに住むのかなー、なんて本気で想像したりしてました、


内容は、オンボロアパートの住人たちと、美人な管理人さんとの日常を描いたコメディです。
ただ、話の中心は少しずつ主人公である大学生(登場時は、浪人生)である五代裕作と、管理人さんの恋愛がメインとなる、ラブコメディへと変化していきます。
アニメでも放送していたので、アラフォー世代には馴染みがあるかもしれませんが、たぶん、恋愛モノとの認識が強いのではないでしょうか。



五代くんと管理人さんの関係は、このマンガの軸となるものですが、私がこのマンガを読んで面白いと思うのは、たくさんの脇役たちの個性が、それぞれ際立っているところです。


各キャラクターが、話が進むにつれ自ら語りだし、それぞれに強烈な個性を確立していく。
読んでいる私自身も、各キャラクターの個性を徐々に理解して、最後は皆、知り合いのような感覚になります。
マンガの世界に、自分自身が等身大で入り込んでしまうような不思議な体験。他のマンガでは味わえない醍醐味です。


ちなみに私が好きなキャラクターは、四号室の四谷さんと、五代くんの友達、坂本です。


四谷さんは、高橋作品には良く出てくる年齢不詳のオジサンキャラクターですね。この作品でも、かなりの頻度で登場し、不可解な行動で笑いを誘います。


坂本は、物語を序盤から最終話まで登場します。
一刻館住人以外では、1番出番が多い。割と常識的なキャラ設定で、個人的には、彼のその後の人生が気になります。たぶん、彼が受験生時代の私の目線に1番近かったからかも。


今は完全に四谷さん目線で読むようになってしまいましたが。。


キャラクター設定のバランス感覚。素晴らしいですね。


 
休日、また読まなくては。
今読んでも、また違った面白さが発見できると思う。



読んだことがない方、是非読んでみてください。
並行して、うる星やつらを読むことをオススメします。




アニメオープニング。
今話題の斉藤さんの歌声が懐かしいです。