蔵から見つけたもの

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農家だった我が家の敷地には、わりと立派な蔵があります。地震によりガタガタになって少し傾いてるので、崩れる前に解体をしなければなりません。


長男がお宝発掘のテレビを見たらしく、
「うちにも開けたことのない箱ないの?」
と聞くので、じゃあ蔵の2階でも見てみっか。という流れとなりました。


実は私自身も蔵の2階を詳しく見たことがなかったので、良い機会かと思い、長男と次男を連れて探険。


もちろん、お宝らしきものなど無く、田舎の家らしく、冠婚葬祭に使っていた大量の什器が見つかりました。桐の箪笥には、古い着物など。
戸棚の中には、洋服のレシピなどがあり、叔母さんあたりが書いたものか?など想像してみたり。


洋服のレシピと同じ戸棚に、助産婦の受験用参考書を発見。私の祖母のもので間違いない。


祖母は助産師、昔の言い方だと、「産婆」さんでした。その時代には珍しかった、勤労婦人ですね。
祖母はなかなか優秀で、東京の学校で学んでいたそうです。

私の同級生にも、祖母に取り上げられた友達がいました。幼い頃の私も、何となくですが、命を扱う祖母に対して尊敬の念をいだいていました。

そのかわりと言っていいのかわかりませんが、祖母は家事をほとんどせず、農家だった祖父が家事を担っていたそうです。確かに、私が小さい頃は、隠居に行くと祖父がいつも家にいて、家の中を整頓していたような記憶があります。


女性の社会進出が叫ばれる昨今ですが、家の仕事は誰かがやらなければならない。これは、時代に関係ないことです。
家事をアウトソーシングすることもできるかと思いますが、私は家事と生活は重なる部分が多く、生活、つまり人生をアウトソーシングするみたいで嫌ですね。



蔵から見つけた参考書を、長男は貴重な書籍と見なしたようで、宝物のように蔵からの持ち出してきました。

我が家の歴史をひもとく宝物であることは間違いありません。


蔵の解体の際は、もっといろんなものが出てきそうです。市場価値があっても無くても、我が家には貴重な資料。

探すのが楽しみになってきました。